◆◇姉妹ブログ:ヘッドマーク・鉄道デザイン博物館へもぜひお越しください◇◆

2012年10月11日

Y字型をしている標津線を行く 〜その1〜

丸一日の苦闘の末にようやく乗車できた標津線。
根室標津駅という、ある意味最果ての駅を十分に目に焼き付ける余裕もなく、
とにかく「腰を下ろす」⇒「来た列車に乗る」という行動をとってしまったことを
幾らか後悔しながらも、「座ったまま移動できること」のありがたさを改めて感じ、
中標津駅を目指した。

中標津というと空港もあるくらいの所だからさぞかし開けた町かと思ったが、
そんなことを確かめる余裕もなく、呆然としながら窓の外を眺め、
道中のことがほとんど記憶に残っていない状態だった。

さて、標津線について少し語るが、この路線はY字型している特殊な路線だ。
つまり、中標津駅を中心に、3方向にのびているのにいずれも標津線。
いやいや、2つに分けて別の名前を付けましょうよと言いたくなる。
僕は根室標津から中標津と経て厚床に向かう予定だが、
乗り換えなくてはいけない。


そうこうしているうちに中標津駅に到着した。
この列車は中標津から釧網本線の標茶駅へとつながる路線の方に行く列車。
だから、僕はここで降りて、あらためて厚床行きに乗ることになる。

さて、次の列車は・・・。
あ、そうだった。恐ろしくつながりが悪いんだよなぁ。
1時間18分後の発車だ。

まぁとにかく時間はたっぷりあるし、外に出てみよう。
ということで、改札を出てみると、そこには高そうな自転車があった。
PEUGEOTと書かれたその自転車はあのフランスの自動車メーカー、プジョー。
「かっちょええなぁ」と一言だけつぶやき、駅舎に戻って腰を下ろした。
僕の輪行袋は脇に挟むように、いや、腕をのせてもたれるように抱えていた。

すると一人の男の人が声をかけてきた。
「自転車ですか?」
そんな一言から弾んだ会話の相手は、先ほどのプジョーの持ち主だった。
色々と会話が続いたが、サイクリストの方がライダーより早起きだとか、
どこを回ってやって来ただとか、ずいぶん楽しい時間だった。

結構行き当たりばったりの自転車旅行を楽しんでいらっしゃるようで、
「ちょっと、今晩の宿を探しに行ってきます」 と言い残し、
自転車も置いたままその人はふらふらと歩いて行った。

僕はその間に、この旅行を締めくくる「東京〜京都」の新幹線の切符をとった。
そして、もう一度牛乳を買って飲んでいたところにさっきの人が戻ってきた。

その人は僕に、「これからどうするの?」と聞いてきたので、
「根室まで行って宿探しするんです」 と答えた。
答えては見たものの、全くあては無く、22時33分という到着時刻からは
「もう一晩野宿!」という結論が待っているかのようだった。

でも、そんな僕をその人が救ってくれることになろうとは!
 

鉄道.COM にほんブログ村 鉄道ブログ 日本全国の鉄道へ  ← 励みになります。「ポチ」 お願いします!

 
◆鉄道好きが作る フリー壁紙・鉄道デザイン素材集◆
無料の鉄道壁紙【ローカル線夢紀行・東北編】

トレインマーク ・デザインデータ製作 日本海ファクトリー

【PR】 通販  鉄道ウェルカムボード は【日本海ファクトリー通販】

posted by smilykaz at 19:27 | 東京 ☀ | Comment(0) | TrackBack(0) | 高3北海道鉄道旅行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年09月04日

ようやく鉄分補給!根室標津駅でのひととき

到着した根室標津駅。
少し持ち直した体力と、何とか走りきった達成感とで、
清々しい気持ちになって到着できた。

駅前では2人の若者たちが自転車を組み立てているところ。
すでに17:17に到着してホームに停まっているあの列車でここにきたのだろう。
はたしてこれからどこに向かうのだろう。
羅臼までは遠いぞ! という気持ちで眺めていた。

僕が乗る(一本遅らせた)列車は18:24の発車を待って停まっている。
改札はまだ始まっていないが悠長なことはしていられない。

この北海道旅行最後の自転車分解作業を始めた。
この旅行中たびたび行なってきた作業はもう10分かからないくらいに
手慣れてきたが、これで終わりと思うとほんの少しさびしくも思った。

作業を終え、スタンプを押して待合室で落ち着いていようかと思ったが、
ふと一枚の記念切符が目に入った。

野付崎と白鳥がデザインされたもので、すぐさま購入した。
(※残念ながら紛失したようで現在は見当たらない)
そして窓口でまたもや聞いてみた。
「北斗星2号のソロ・・・」
人からしつこいと言われようがあきらめが悪いと言われようが、
とにかくチャンスが残っている限りトライしたいということで。

もちろん、キャンセルはなかった。

やがて改札が始まり、僕は重く感じる輪行袋を肩にかけて
ゆっくりとホームに向かった。

本来予定していた16:13発に乗れていたら、
中標津でスムーズに乗り換えることが可能だったのだが、
これから乗る列車は中標津で厚床行き乗り換えに1時間半近くロスがある。

「まぁこれも人生・・・」なんて、わかったようなことをつぶやきながら、
標茶行き332Dで中標津を目指した。




◆鉄道ニュース◆
キタ―!【E7系新幹線】概要の発表!そして、JR西はW7系に!


posted by smilykaz at 21:36 | 東京 ☀ | Comment(0) | TrackBack(0) | 高3北海道鉄道旅行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年08月28日

知床半島東岸 〜風に吹かれて〜

知床峠を越えて疲れた僕の足には「上り・向かい風・下って上り」という
このパターンがボディーブローのように効いてきた。

そして3つめの集落に下ってまた上るその時には勢いをつけたはずなのに
坂の途中で全く進めなくなってしまった。
そしてついにその場にしゃがみ込んでしまったのだ。

タイムリミットを考えると不本意ながら、休憩することにしたのだが、
ふと気が付くと『乗せてくれそうな軽トラック』を無意識に探している自分。

いやいや、それはちょっと情けないぞ。
そう思ったとたんによろよろと立ちあがり、またペダルをこぎだした。

さぁ、あとどのくらいの距離があるんだろう。
あぁしんどい・・・足が重い・・・。

この頃から僕の中で一つの妄想がふくらみ始めていた。
「もしかしたらあの『標津』というのは根室標津駅のあるところじゃなく、
中標津のことを指しているんじゃないかなぁ・・・・」
ここでちょっと説明だが、根室標津駅から中標津駅までは22.3qある。
 つまり、上記の妄想が事実なら根室標津駅を目指していた僕にとって、
 ものすごい距離の短縮になるのだ。


その直後のことだった。
前方から同類の人らしき自転車少年が走ってくるのが見えた。
「あ、あの人に聞いてみよう。」

「あ、すみません。根室標津の方から来られたんですか?」

「そうですけど。」

「根室標津の駅はここからどれくらいですか?」

「あぁ、そうですねぇ、(時計を見る)。
一時間くらい走ってきたから、それくらいで着くかな。20qくらいですね。」

「あ、ありがとうございました。・・・(落胆)」

そう、やっぱり『標津』=『根室標津』なのだ。
そして、ここからまだたっぷり1時間は走らないといけない。

僕はとにかく進みだした。
トンネルに入るとき、対向車の大型バス「BIG SNEAKER」号とすれ違ったが、
その風圧でさえも僕の行く手を阻んでいるように感じられた。

トンネルの後、ようやく「長い下り」が1qほど続いた。
でも、もう限界近い体力の僕には回復という文字はなかった。

この後の平らな道も上りに見えるほど。
必死に立ちながらペダルをこいだ。
残りは12qという表示が見えたが、上り坂に面してついに歩道に倒れ込んだ。
意識はまだあり、腕時計のタイマーを3分にセットした。「3分だけ寝よう。」

この3分間にたくさんの楽しい夢を見た。
走馬灯の様に・・・なんて言葉があるけれど、「これがそうか」と思った。
それにしても、歩道に寝転んで眠り込んだのも夢を見たのもこれが初めてだった。

3分後、僕はあと3分だけ寝ようと再度セット。
そして3分後に起き上がり、再びこぎだした。
そう、この上り坂から再スタート。何とか上りきって進んだ。
残り10q、9qと、進むのがとにかく遅い。

根室標津駅を出る列車は、僕がここから先を30q/h以上のペースで
進まない限り乗ることができない状態になっていた。

「まぁええわ。とにかく進むだけや。」

そうして残り4qまで来た。   が・・・

ここでもう一度倒れた。進めなくなって、崩れ落ちるように。

ここが歩道であることだけはわかっていた。
でもあとは何もわからず、タイマーをかける余裕もなく眠り込んだ。


しばらくして近くを走るバイクの音がけたたましくて目が覚めた。
僕の目の前には飲み物の自販機があり、僕の目には四つ葉牛乳が。
まっしぐらにそれを購入し、一気に飲み干した。
まだ足りず、もう一本買って飲み干した。
そして、大きく深呼吸した。

立ち上がって初めて気が付いたのだが、その場所はレストラン(喫茶店?)の前、
その自販機の前だったようだ。

時計を見ると以外にもそれほど経過しておらず、まだ日も落ちていなかったので、
このレストランで腹ごしらえすることにした。
中に入ってみると小奇麗な店内。
メニューには「牛乳を1杯サービスします」と書かれている。
そして、注文する前に店員さん(オーナーさんかも・・・)が出してくれた。
その場でまた一気に飲み干し、ラーメンを注文した。
すると、「もう一杯いかがですか?」と言って牛乳をついでくれた。
(合計4杯。僕のお中には1L近い牛乳がこの時入っていたのだ!)

ラーメンはとにかく美味しかった。
ご飯もサービスしてくれた。
店内には他のお客さんがいなかったからか、
先ほどの店員さんがニコニコしながらいろいろ尋ねてくれた。
僕は旅行行程を振り返るようにしていっぱい話した。

そして、「少し横になって休んでいっていいよ」と言ってくださったので
端っこの方の畳のスペースで休ませていただいた。
エアコンのせいか、ちょっと寒くて目を覚ました。

本当にありがたかったこの時間、僕は感謝を告げて店を後にした。
お店にサングラスを置いてきてしまったことだけは残念だったが、
このお店の方には感謝の気持ちでいっぱいだった。

さぁ残り4q。
僕はクールダウンした身体で流すように走り、
やっとのことで根室標津駅に到着した。

こうして無鉄地帯の旅を終えることができた。
さぁ、これから鉄分補給!

【PR】 通販 歩行者用反射材は日本海ファクトリー


posted by smilykaz at 22:22 | 東京 ☀ | Comment(0) | TrackBack(0) | 高3北海道鉄道旅行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年08月16日

知床半島東岸を下る「もうフラフラですわ」

羅臼町に着き、気分的にも何とか一息つけた僕。
電話ボックスを見つけて部活の後輩の「とおる君」に電話をした。

これと言って理由があってしたわけではないが、
「羅臼」という地名が僕らにとってちょっとなじみ深かったから。
それというのも、同じ部活の先輩がデパートの北海道展に行って
もらってきた(買ってきた?)ポスターが羅臼の宣伝ポスターで、
先輩の部屋の天井にドドーンとはられていたのだ。

と、ただそれだけのことだが、
「羅臼に着いたで!」 と言いたくて仕方なかったのだ。


さて、その直後にひとつ思い出したことがあった。
それはこの日の朝の網走駅でのこと。
TVの天気予報で風がどんなふうに吹きそうかを表示していたのだ。

僕はこれまでにも何度も海沿いを走っているため、
風向きがどれだけ行程を狂わせるかを痛感してきた。

そして、この日の朝の予報では真横から吹く海風。
う〜ん、良くも悪くもないって感じかなぁ


そう思いながら僕は根室標津駅までの道のりを走り始めた。
時刻は13時40分ごろ。
僕が乗ろうと予定している列車は16時13分発。
タイムリミットは2時間半ほどか・・・。結構厳しい。
時速20qなら50q以内の距離しか走れない。

そんなことを思いながら走りはじめていたが、間もなく標識が現れた。
【↑標津 48q】・・・・。  あ、ギリギリやん。

でもとにかく最善を尽くしてみよう。

という、思いを無残にも打ち砕く向かい風。
もちろん、最初からあきらめモードで走りたくはないので黙々と前進した。


しかし、この道は特徴的な道だ。
しばらく高台を、斜め前方からの風を受けながら走る。
そしてしばらくすると急に下り坂になり、海沿いの集落に入る。

集落を抜けるとすぐまた急な上り坂、そして高台の風が強い道。
そしてしばらくすると下って集落・・・。
低い所に道を作れないほど険しい地形だったということなのかもしれない。

それにしても風をまともに身に受けるこの道は、
着実に僕の体力を奪っていった。
タグ:知床半島
posted by smilykaz at 22:59 | 東京 ☀ | Comment(0) | TrackBack(0) | 高3北海道鉄道旅行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年06月05日

15kmの下りは15分で!

標高738mの知床峠。

その頂点までやってきた感動もほどほどに、僕はふもとの街「羅臼」を目指した。

上ってくるのに1時間半以上かかったが、下りはどれくらいで下れるのだろう?

そんなことを思いながら、勢いよく出発した。

「下って下ってくだりまくるぞ〜」

そう思って快調にペダルをこいだが、見えてきたのは上り。


え?

どういうことかと不思議に思いつつも、ペースは落とさないようこぎ続けた。

そして、また下りはじめたが・・・・えぇ?

なんと、また上り。

今度はちょっと心が折れそうになりながらも、何とか上りきった。


そうして始まったくだりは再び上ることのない、正真正銘の下りだった。

このあたりでビッグスニーカー号というラッピングバスを追い越した。

ここからのスピードは自分でも「気持ち良さ」と「恐怖心」の中間のような感覚だった。

上りの時には恨めしくさえ思ったバイクのライダーたちにも

手を振りかえす余裕があるかと思えば、

突然現れる橋の上の強い風にドキッとする瞬間があり、

スピードは常時60~70q/hくらいでどんどん下って行った。

なにしろ、1分かからずして距離のキロ表示が出てくる間隔なんて生まれて初めて。


橋の上からチラッと海が見えたところを最後に、

だんだん標高が低くなっていくのが肌で感じられ、日差しも暑く感じられてきた。

27kmという表示が見えてきた後、羅臼温泉観光協会という文字が目に入ったが、

そのあたりからは下りも緩やかで、慣性のままに下れる状況ではなくなった。


最後の3qほどは、何とか時速30qを保つよう踏ん張り、羅臼の市街地に入った。

こうしてついに下りきり、知床峠の横断道路のサイクリングを終えることができた。

15qの道を15分で走る。そんな体験は後にも先にもこの1回きりだ。


僕はここでようやくジュースを買った。キリンメッツ、グレープフルーツだ。

それを飲みながらトロトロ走り、電話ボックスの前で自転車を止めた。



 

鉄道.COM   ← 励みになります。「ポチ」 お願いネ!
【PR】 通販  鉄道ウェルカムボード は【日本海ファクトリー通販】


タグ:知床峠 羅臼
posted by smilykaz at 21:54 | 東京 ☀ | Comment(0) | TrackBack(0) | 高3北海道鉄道旅行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
鉄道COMへGO!  にほんブログ村 鉄道ブログ 鉄道旅行へ
×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。