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2011年06月07日

北の大地の偉大なるローカル線「名寄本線 7」オホーツク沿いの鉄路

中興部駅の駅名標を見ると名寄側の矢印に沿って「西興部」。

「あれ、さっき停まった六興駅がない!」

そして紋別方面の表記も「宇津」。

「あ、時刻表に載っている班渓駅がない!!」

というように、時刻表には載っているものの正式な駅でない?

という駅がいくつか存在した。


さて、629Dは中興部駅を18:32に出発。

下り坂の線路上を軽快に走っていくキハ22単行気動車。

薄暗くなってきた沿線の農場にホルスタインの姿が浮かび、

後方へと流れていく。


班渓駅・宇津駅・北興駅と、木造のさびれた駅が続く。

大きな牛舎と河原牧場という文字。


そうしてやがて開けた街に入った。

民家が急に増えてきて、駅の明かりが僕らを招いている様だった。

ついにオホーツク海沿岸の町、興部駅に到着したのだ。

町の中心駅の割に、たった1分の停車で慌ただしかったが、

何とか下車印とスタンプを確保することができた。


629Dは引き続きエンジン音を響かせて進んでいった。

旭ヶ丘駅を過ぎたころようやく、7時間ぶりに海を見ることができた。

その海と線路との間は草原になっていて一本の大きな木があった。

それは何となく小学校の国語の教科書に載っていたお話、

「片足ダチョウのエルフ」を思い出させるような木だった。


とっぷりと暮れてきた空にこの日最初の星が見えた。

季節と方角からして、こと座の1等星ベガに違いない。

そんな風に星探しに夢中になっているうちに

線路はずいぶん海に近づいてきた。

暗くなった景色の中だが、砂浜が続いているのがわかった。

そうして沙留駅に到着した。

大きく筆書きのような書体で書かれた駅名標が印象的だった。

駅は木造のごく普通の田舎駅だが、駅前には商店街まであり、

恐らく夏の海水浴シーズンには栄える、そんな街かもしれない。



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2011年05月14日

北の大地の偉大なるローカル線「名寄本線 6」オホーツクを目指して

下川駅を過ぎた後はすっかり田舎の風景に戻った名寄本線。

小さな駅たちが夕暮れのあかね色をまとって僕を迎えてくれる。


幸成駅では、赤とんぼが柵の上にとまったり飛んだりを繰り返す。

なんだか、早く訪れた夏の終わりを感じさせるような光景だった。


サイロや広々とした畑が広がったり、時折エゾ松らしき木々の

森が現れる路線を走り、東へ東へとさらに進む。


そして集落に入るようにして到着した一ノ橋駅。

結構立派な駅舎があり、トイレには「便所1号」という文字が。

いったい何号まで存在したのだろうか?というつっこみはやめて、

先に進もう。


ローカル線の鈍行の旅は本当に面白い。

特急で次々と通過していては気づかない風景がいっぱいあり、

ほんの些細な偶然のシチュエーションが印象に残るのだから。


上興部駅はトタン屋根の木造駅。何の変哲もない田舎の駅。

それでも恐らく20Wくらいの薄暗い電球に照らされた駅名標は、

筆書きのようで風情たっぷりだった。


旅の記録を見る限り、このあたりからは風景の記録があいまい。

それもそのはずで、もう夕方6時を回り、風景を見るには暗い。

その分、駅に着くとその印象を書き留めている。


次の駅は西興部駅。

下川駅ほどではないが、丸太や木くずの山が駅のすぐそばの、

ちょっと広い土地に積み上げられていてリフトが動いている。

いくらか町が近づいてきたのだろうか。

そう思ったが、また列車が動き出すとのどかな景色へと変わる。


そして、六興駅。

またここに、板敷ホームだけの駅が登場。

時刻表を見ると、営業キロ数が書かれていない。

最初から降りる人をあまり想定していないということだろうか。


列車は徐々に山の中に入り込んでいく感じがした。

先ほどまでの、草原やジャガイモ畑のような景色とは明らかに別。

夕暮れの薄暗さが急に夜になったかのような感じがした。


でも、そんな線路の先を見つめていると、

カーブを曲がった先に列車用の信号機が見えた。

そこは中興部駅だった。

18:27着。まさに山の中の駅という感じ。

面白いことに上り下りのそれぞれのホームが向かい合っておらず、

ずれた形で設置されていた。

各ホームの端と端が線路上の通路で結ばれ、行き来できる。

そこを通るとき、上り列車の目の前を通ることになった。

そう、ここで列車同士の交換が行われるのだ。

上り名寄行き656Dはキハ40 230。こちらが先に出発する。


まだ時間があるので駅のスタンプを押しに行き、下車印をもらった。

そして、ポイント切り替えの手動のレバーが4台並んでいるのを

しげしげと見つめ、感動した。


こうして上り列車が出発。

そして僕が乗っている629Dが1分後、5分停車の末に出発した。



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2011年05月07日

北の大地の偉大なるローカル線「名寄本線 5」下川駅へ

岐阜橋駅を出てしばらく走ったころ、徐々に民家が多くなってきた。

僕の視界に学校らしきものとテニスコートのようなものが映り、

ちょっとした町が近づいてきたことが手に取るようにわかった。

こうして到着したのが下川駅。


なんと、この下川駅で乗客の4分の3が降りてしまった。

残りの乗客はわずか8人。

この遠軽行きの列車の全走行距離のうちまだ12%しか

走破していないこの時点でこの利用率に落ち込むとは!


この下川駅で上り名寄行きの652Dと交換した。

そのため少しの時間停車。駅の周辺の景色を車内から眺めた。

駅のすぐ際の土地に丸太がドドーンと積んであり、

木くずの山も所々にあるのが見えた。

とにかくここは木を用いた産業が盛んな所らしく、栄えていた。

余談だが、僕がこの日に乗っていたキハ22 237は名寄本線の

廃止とともに、ここ下川駅で静態保存されたらしい。


さて、左手に見える下川駅舎を見送るように列車は走り出した。

ここから列車は少々スピードを上げたような感じがした。

乗客がすっかり減って1トン以上の荷重が取り除かれたからか?

軽やかに並木の間を駆け抜け、とうきび畑、ジャガイモ畑を

横目に見ながらのほのぼのとした風景が続く。


そうして到着した二ノ橋駅はやはり小さな駅で、

大きさでは先ほどの下川駅とは比較にもならなかったが、

プランターに植えられたマリーゴールドと思われる可愛い花が

心を和ませてくれたし、地元の人たちの温かい心が感じられた。


 
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2011年03月21日

北の大地の偉大なるローカル線「名寄本線 4」矢文駅から空が晴れてきた

矢文駅からさらに東へと進む道中、先程よりも明るくなってきた。

曇天でさっきまではちょっと薄暗かった空が急に晴れてきたのだ。

こうなれば、今夜は星が見えるようなところで夜を過ごしたいなぁ

なんて思いが頭をよぎる。

中湧別駅で降りて、駅舎内で泊まれたらいいなと妄想も膨らむ。


矢文駅からわずか3分で次の駅、岐阜橋駅に着いた。

さっきのカルチャーショックがあったからそれほど驚かなかったが、

矢文駅に負けず劣らず小さな駅だった。

いや、こちらの方がさらにひとまわり小さいようだ。

なぜなら車両一両が納まらないため、

「後ろの扉からお降り下さい」と車内放送が入るほどなのだから。


さて、岐阜橋駅を出発する頃までにはすっかり雲が消え、

遠くの山にちょっとだけ引っかかっているのが最後の雲という状態。

夜の天体観測の希望がますます現実味を帯びてきた。


相変わらず、ジャガイモ畑と休閑地の草原の景色だったが、

幹線道路が再び近づいてきて、レストランがあるのが見えた。

まさか「牛さん、羊さんようこそ!」と言うわけではないだろうけど、

お客さんが来るのだろうかと、しなくて良い心配をしてしまった。

posted by smilykaz at 11:00 | 東京 ☀ | Comment(0) | TrackBack(0) | 高3北海道鉄道旅行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年03月16日

北の大地の偉大なるローカル線「名寄本線3」名寄市郊外へ

「偉大なるローカル線」という表現はよく山陰本線に使用される。

それは、「本線」であり、距離も非常に長い区間でありながら、

単線区間が大半を占め、路線全体の雰囲気がまさにローカルゆえ。


名寄本線は距離においてそれには遠く及ばないものの、

全線走破するのにかるく3時間を要するあたり、

北の大地の偉大なるローカル線と言えよう。


さて、交換設備と駅舎を持つ上名寄駅を出て家を数件見送ると、

一気に緑のじゅうたんが目の前に広がった。

風になびくその一面の緑が大きく波立ってとても綺麗だった。


この辺りからは北海道ならではの広大な農地、ジャガイモ畑だ。

ポツリポツリと家があり、真っ黒なビニールハウスがある。


629Dはやがて少しずつ速度を落とし始めた。

17:30過ぎ。時刻表を見るとそろそろ矢文駅に到着する頃だが、

駅らしいものは全く見えてこない。ますますスピードダウン。

ん・・・。ん?。

板をフラットに敷いて並べた広めの作業台のようなものの隣りに、

ついに停車してしまった。車両の長さピッタリの木の台。


え?これが矢文駅?これ駅?

本気で疑ってしまうような駅の姿だった。

でもよく見ると電柱のようなものが立ち、錆び付いた駅名標がある。

青地に白文字で「やぶみ」と書かれていた。

その電柱の上の方に裸電球が光っている、そんな駅だった。


カルチャーショックというか、ビックリ新発見の矢文駅を出て、

単行気動車はさらに進み始めた。

駅の周りもそうだったが、景色は畑と黒いビニールハウス、

目を上げると鳶のような鳥と鳩が飛んでいるのが見える。

北の大地の8月は17:30ではまだまだ明るい。

僕は引続き景色を堪能しながら旅を続けた。


 
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2011年03月10日

北の大地の偉大なるローカル線「名寄本線2」キハ22・629D出発

名寄本線629Dが一両きりで名寄駅を出発した。

この名寄本線は興部駅までの約70kmにわたって、

ひたすら東へ東へと進路をとりオホーツク海沿岸に出て、

そこからは海沿いを下るようにして紋別、中湧別へと進む路線だ。


この日の629Dは32人の乗客を乗せてスタートした。

ローカル線にしちゃ、いい感じでスタートだと思った。


名寄を出て5分ほど経過し、すっかり町から離れた雰囲気。

シロツメクサと思われる花が一面に咲く草原があり、

やがてその向こうの道路と併走するようになった頃に中名寄駅。

白く塗られたプレハブ作りの駅舎が田舎らしい雰囲気。

こじんまりしているが、上下線が分かれて列車交換ができる駅。


中名寄を出ると今度はれんげ畑、ジャガイモ畑・・・またれんげ畑。

家はまばらにしかないのどかな風景の中を走っていると、

先ほどからの幹線道路が近づいたり離れたりを繰り返す。

そうして上名寄駅に到着した。


上名寄駅も上り線と下り線が別れていて列車交換できる駅だ。

しかも、上下線のいずれにも駅舎(片方は待合室か?)がある。

上り側はプレハブ、下り側は木造でできていた。

この駅までは都市から離れていないからか、駅らしい駅だ。

しかし、この先に初めて見る光景が続くのである。



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2011年03月03日

北の大地の偉大なるローカル線「名寄本線1」タブレットとキハ22

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タブレット。 と言っても、薬やビタミン剤の粒のことではない。

駅員さんが手に持っているワイヤーをリング状にしたような道具だ。

昔はローカル線の単線区間ならどこででも見られたほど一般的な、

それでも近代化に伴って急速に姿を消していった、鉄道遺産だ。


ここでその姿を再び見られるとは正直言って思っていなかった。

こうして、あらためて「偉大なるローカル線」を認識し、車内へ。

そして、木造の床が軽快な靴音を響かせる中、

4人がけボックスシートに輪行袋の自転車をもって場所を確保。

自分のすぐそばに輪行袋を置いておけることにちょっと喜んだ。


それにしても味わい深い車両だ。

1両で走るので当然ながら両運転台、トイレもついている。


夕方5時過ぎ。出発まではあと少しある。

真夏だから暗くなってくるにはまだ早い時刻だ。

時間を持て余すように、僕はもう一度外に出て車両を眺めた。

なんだかすごく親しみのわく、単行気動車なのだ。

ちなみに、キハ22型とは、キハ20系の寒冷地仕様車でデッキつき。

そのパワーアップ版がキハ52型という、兄弟関係にあたる。


出発時刻が近づいてきて、再び車両に乗った直後にもうひとつ、

すごく懐かしいものを僕は目にした。

それは、ガラガラと音を立てて閉まった扉にかかれた文字。

「手で開けてください」 という文字だ。

あれは、6年前になる。

初めて特急で旅をした石川県への旅。

金沢駅で七尾線に乗換えた時のキハ20系の扉にあった文字だ。

誰が書いたのか(国鉄職員でしょうけど)わからない手書き文字。


そんなノスタルジーに浸る僕を乗せて名寄本線鈍行629D出発。

17:15分である。


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2011年02月10日

名寄駅でのひととき

快速えんれい号の旅は短くも楽しかった。

北の大地の夏、爽やかな風、サイロ・・・。心地よさそのもの。


そして僕は約50分間の列車待ちの時間つぶしを始めた。

次に乗る列車は名寄本線629D、17:15発である。


改札を出て外を眺めたが、昨夜の雰囲気とはまるで違っていた。

なんだか深夜2時のあの景色は幻想だったような、

そして、あのとき僕は本当に雪見だいふくを食べたのだろうか、

しかも全く見知らぬ人に両替をお願いしたりしたのだろうか?

なんて、思えるほど、全然違う場所のような感じだった。


ところで、駅のベンチでぼんやりしていた僕の目に、妙な看板が。

それは全く根拠に欠ける自信たっぷりの看板、

「ラーメンは北へ行くほどうまい!」というラーメン屋さんの看板。

つまりは、日本中のほとんどの場所よりはうまいラーメンだが、

稚内のラーメン屋には勝てないという敗北宣言・・・なわけないか。

でも、インパクトだけは強烈だった。


さて、時間を持て余した僕は、駅前の名寄ストアという店に入り、

ミルクキャラメルとNOISEというお菓子を買ってきた。

待合室でそれをバリバリと食べつくし、牛乳を飲み時を過ごした。


そうしてついに629Dの改札が始まった。

利用者は数名ではあったが、想像していたよりは多かった。





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