夏休みの多くを離島の隠岐の島で過ごした僕だが、
島であるおじさんと知り合った。
そのおじさんによると、「おき西郷港」の窓口に行くと
国鉄の指定券を買うことが出来るらしい。
そう聞いたので早速行ってみることにした。
「船の切符売場やのにマルスの機械があるんかな」
とかなんとか思いながら行ってみた。

そしてついに窓口。
「21日のだいせん6号、指定席で米子から大阪・・・」
と言ったところ、
「わかりました。暫く待ってくださいね。」とのお返事。
そしてその人は突然どこかに電話を掛けはじめた。
「え?どういうこと?・・・・・ん?」
すると、約2分後に「取れましたよ」とのこと。
そう、ここにマルス端末などなく、米子駅に電話して
空いていたら切符を作るという方式なのだ。
それでもしっかり国鉄券の模様が入っており、
今でも貴重なコレクションの一つとなっている。

さて、その切符を使うときが近づいていた。
帰りのルートだが、再び七類行きの船に乗り、
島根半島と弓ヶ浜の境港市を結ぶ境水道大橋を
自転車で渡り、境港駅から境線に乗ることにした。
隠岐の島から本土に渡るにはマリンスターという
高速船を使うと速いのだが、何しろ値段が高い。
今ではそのマリンスターに代わりレインボー2が
その役を担っているが、フェリーももちろん健在だ。
僕はのんびりのフェリーおき を利用した。
2時間半に及ぶ船旅はPL学園対帝京高校の中継で
あっという間に過ぎた。
ノーヒッター芝草宇宙はここで打ち込まれた。
七類港から境水道大橋は近いものらしい。
確かに走り始めてまもなくにその橋が目に入った。
しかし!そこからの上り坂は14%!
その後今に至るまで標識に14%なんて数字が
表示されているのを見たことはない。
とにかく強烈なインパクトある坂をのぼって橋へ。
今はどうか分からないが、その時は自転車も
通行料金を30円だったか・・支払った。
そして坂を下って右へと曲がると境港駅に到着。
ついに久々の鉄道を味わえるときが来た。
長い長い夏の旅行が最後の鉄道編で
締めくくられようとしている。